The New York Times (オリジナル原文はこちら)
By TARA PARKER-POPE
公開日:2011年3月31日
おむつ姿の双子のビデオ、台所での嵐のようなおしゃべりはウィルスのように広がり、何百万人の視聴者にこのよちよち歩きの幼児は何を話しているんだろうと思わせる。
音声の専門家は、このビデオは言語発達の最初の部分をとらえているという。ただ、本来の会話というよりはうわ言や擬態に近い。
「双子は独自の詳細な言語(双子の言語)を生成する能力があると信じる人もいるが、十分に発達した言語システムの面では、必ずしも正しいとは言えない。」スティーブン・カマラータ博士、ヴァンダービルト大学で聴覚、音声科学の教授は言う。
「彼らは、行ったり来たりのやり取りを楽しんでいるが、特定の会話をしているわけではない。例えば、『おい、ママが俺たちのことビデオで撮ってる。見ろよあの髪の毛。』と言ったような。」
このビデオは2月にYouTubeに投稿されたもので、TwinMamaRama.comというブログから来ている。このブログはふたりの母親が書いており、名前は書かれていないが、彼女自身も双子だと書かれている。ビデオの中で、ふたりはおむつとくつ下だけという格好で、冷蔵庫の前で激しく活気に満ちた会話を繰り広げる。彼らは指差し、足を踏みならし、笑う。まるでお互いにしゃべり合っているように。このビデオは600万人以上の人たちに視聴され、テレビのモーニングショーにも取り上げられている。
カマラータ博士は、このビデオは子どもたちがどう言語を開発していくかというサンプルが多く含まれていると言う。正統派のおしゃべりに満ちていて、母音、子音、単語に似た音節を
使っているので音声のように聞こえる。ほとんどの健康な赤ちゃんが、言語発達で同じ段階を踏んでゆくが、ほとんどの時間は主に両親や年上の兄姉と触れ合うためにその会話は一方的である。双子の交流で何が特別なのかは、言語を練習する同等能力の相手がいるということだ、と彼は言う。
「注目すべきことは、ふたりともイントネーションのパターンを持っていることだ。」彼は言う。「彼らが、話しているようで、声明を発しているようで、質問をしているように聞こえる。我々が言語の中で使う標識よりも幅広いものをふたりは使っている。」
彼は言う、ふたりに台所でのこの会話を見せたら、再演するかもしれない。
「子供たちはとても賢くて、大人から見たり学んだりする。」と博士は言う。「もし台所で、夫婦間や家族の間で会話が無いようだったら、彼らはそれをまねる。このイントネーションパターンは両親から学んだものに違いないと思われる。」
カマラータ博士は、自閉症や他の障害の結果として、しゃべるのをが遅れている小さな子どもたちとしばしば関わるので、このビデオは特に喜びを感じると言う。彼は、このビデオを見た両親が自分の子供の驚くべき発達の重要な段階を祝うために思い出すこと期待すると言う。
「このふたりはお互いに、とても自然で自由なやり方で交流しているし、そこには本当に落ち着いた豊かなものが豊富にある。」と彼は言う。「もしあなたが、子供の活動を操作する人々の時代に、ちょっと迷っていると思うかもしれない。私が心配するのは、よちよち歩きの幼児たちが本当に興奮しておもしろがっている自然なこういった行動を、私たちが求めなくなったり祝福したりしなくなっていることだ。」
(終)
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